インターネットを使っている皆様は既にプロバイダー(ISP:Internet Service Provider)
と契約されていると思います。
しかし、実際のインターネットまでの接続サービスは誰がサービス提供しているかなどは、あまり意識した事は
ないかもしれませんね!!!
今まではプロバイダーと契約すると契約したプロバイダー(ISP)がIPv4(Internet Protocol Ver.4)
でインターネットへの接続サービスを直接提供していましたが、最近はほとんどのプロバイダーがIPv6で
インターネット接続サービスを提供するようになっていますので、実際のインターネットへの接続はISPではなく、
VNE(Virtual Network Enabler)という事業者によってインターネットへの接続サービスが提供されています。
インターネット接続に関しては下図をご参照下さい。
この図でお判りと思いますが、皆様が契約しているプロバイダー(ISP)は契約窓口であって、実際はISPと契約関係
にあるVNE事業者がインターネットへの接続サービスを提供しています。
現在プロバイダー(ISP)と言われる会社はかなり多くありますが、2022年現在、VNE事業者は下記の6事業者でIPv6の
インターネット接続サービスを提供しています。
また、下記6事業者は同じIPv6のインターネット接続サービスですが、厳密には接続方式が異なっていますので、
どのVNE事業者と接続するかで、接続機器の設定を適正にする必要があります。
VNE事業者名 | サービス名 | 接続方式 |
---|---|---|
インターネットマルチフィード | transix | Dual-Stack Lite (DS Lite) |
アルテリアネットワーク | クロスパス | Dual-Stack Lite (DS Lite) |
日本ネットワークイネイブラー(JPNE) | v6プラス | MAP-E |
NTTコミュニケーションズ | OCNバーチャルコネクト | MAP-E |
ビックローブ | IPv6オプション | MAP-E |
BBIX(ソフトバンク) | IPv6 IPoE+IPv4 ハイブリッドサービス |
6rd |
VNE事業者はBtoBのサービスであり、一般ユーザは直接契約はできませんので、通常はプロバイダー(ISP)と
契約を行う事になります。それでは一般ユーザはVNE事業者を選べないのでしょうか?
結論からいうと、選択はできません。
もしVNE事業者を特定したい場合はBuffaloさんのサイトに出ている
動作確認済みサービスのところにプロバイダー名(ISP名)とIPv6サービス名の一覧がありますので、その
ページを参照してプロバイダーを選択すると良いかもしれませんね。
※Buffaloさんの「IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)対応確認済みリスト」ページのかなり下に「動作確認済みサービス」の
記述があります。
< IPv6におけるプロバイダー(ISP)の役割 >
プロバイダー(ISP)は基本的に一般ユーザとインターネット接続サービス契約の窓口を行い、各種パッケージ
サービス、各種割引サービスをユーザに提供し、ユーザとの金銭的な清算も行っています。
また、通常はプロバイダーが接続回線についても独自の回線サービス名をつけて足回り回線サービスも提供していますが
足回り回線についても実質的に自前の光ファイバーを資産として持っているプロバイダーはほとんどなく
プロバイダーは足回り回線についても一般ユーザの契約窓口であり、実質の足回り回線はNTTだったり、auなどが提供しています。
なお、「メールサービス」はプロバイダーが直接提供してる場合が多いです。
< IPv6におけるISPとVNEの関係 >
プロバイダーはIPv6のインターネット接続サービスを提供する場合、特定のVNE事業者と業務提携(契約関係)を行い
IPv6におけるインターネット接続サービスの提供を委託することになっています。
プロバイダー(ISP)はユーザとインターネットサービス提供の契約された場合、足回り回線手配とVNEに当該ユーザ
へのインターネット接続提供依頼を行うことによって、ユーザがIPv6環境におけるインターネット接続サービスを
利用する事ができるようになっています。